共働き夫婦の税金はどうなる?所得税と住民税の違いは?
要点まとめ
- 共働きでも夫婦それぞれが自分の所得に対して税金を払う(所得税・住民税は個人単位)。
- 所得税は国税で累進課税(税率は約5〜45%)、住民税は地方税でほぼ一律の税率(合計で約10%が目安)。
- 「配偶者控除」や「配偶者特別控除」により、配偶者の所得が一定以下だと夫(または妻)の税額が下がる。
- 社会保険の「130万円の壁」など、税金以外の制度(健康保険や年金)との兼ね合いも重要。
1) 基本ルール(共働きの場合)
- 原則:給料や事業所得は個人ごとに課税。夫が稼いだ金額は夫の税、妻が稼いだ金額は妻の税を個別に計算します。
- 夫婦で合算して税金を出す制度は基本的にありません(例外的に申告方法など特定のケースはあります)。
例え話:一家のお財布が1つでも、税金は「個人ごとの成績表」に基づいて決まります。
2) 所得税と住民税の違い(分かりやすく)
- 所得税(国税)
- 税率:所得が多いほど高くなる(累進課税)。代表的な幅は5%〜45%。
- 計算タイミング:毎年の所得に対して計算。月々は源泉徴収で預かり、年末調整や確定申告で精算。
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控除:配偶者控除など多くの控除がある。
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住民税(地方税)
- 税率:所得割はおおむね一律で合計約10%(市民税+県民税)。均等割という定額部分もある。
- 計算タイミング:前年の所得を基に翌年6月から課税され、分割で支払う(特別徴収=給与からの天引きが一般的)。
- 控除の扱いは所得税と似ているが、細かい扱いが異なる点もある。
簡単に:所得税は“段階的に増える国の税”、住民税は“前年度で決まるおおむね10%の地方税”と覚えると実務上わかりやすいです。
3) 配偶者控除・配偶者特別控除のポイント(共働きで一番関係する制度)
- 配偶者控除:配偶者の合計所得が一定額以下なら、納税者(稼ぎの多い側)が一定額(最大38万円など)を所得から差し引ける制度。
- 配偶者特別控除:配偶者の所得が配偶者控除の上限を超えても、段階的に控除が受けられる仕組み。
よく聞く目安(簡単な目安として)
– “103万円の壁”:給与所得のみの人が年間給与103万円以下だと自分の所得税がほぼかからない、かつ配偶者控除の適用が受けやすいと言われるライン。
– “130万円の壁”:給与収入が約130万円を超えると、勤務先の社会保険(健康保険・厚生年金)の被扶養から外れ、自分で保険料を負担する必要が出る場合があるライン。
注意:実際の判定は「合計所得金額」ベースで行われ、給与収入と控除の関係で変わるため、年収の厳密な上下限はケースごとに確認が必要です。
4) 数字でイメージ(簡易シミュレーション)
※以下は非常に単純化した概算例です。実際は給与所得控除や各種控除を正しく計算します。
ケースA(配偶者の収入が少ない)
– 夫の課税所得が多いと仮定(夫:5,000,000円、妻:500,000円)。
– 妻が103万円以下で配偶者控除(仮に控除額38万円)が使えるとする。
– 夫の税率を仮に「約20%」とすると、所得税の軽減は38万円×20% ≒ 76,000円。
– 住民税(約10%)の軽減は38万円×10% ≒ 38,000円。
– 合わせて年に約114,000円の税負担軽減イメージ。
ケースB(妻が一定以上稼ぐ)
– 妻が1,300,000円稼ぐと、配偶者控除は受けられないか小さくなる(配偶者特別控除が段階的に適用)。
– 妻自身も所得税・住民税を支払い、また社会保険(130万円超のライン)に入る場合は保険料負担が増える。
ポイント:配偶者控除を使って夫側の税が下がる場合でも、妻の社会保険負担や将来の年金(加入歴)など総合的に判断する必要があります。
5) 共働きでよくある選択とメリット・デメリット比較
- 配偶者の収入を抑える(控除の恩恵を受ける)
- メリット:世帯としての税負担は下がる(短期的に手取り増)。
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デメリット:妻(あるいは収入少ない側)の社会保険加入実績や将来の年金額、キャリア形成に影響する可能性。
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どちらも働いて収入を増やす
- メリット:世帯収入が増え、ライフプランの自由度が上がる。雇用保険や年金の被保険者期間が増える利点も。
- デメリット:配偶者控除が使えなくなり、世帯の税負担が増える/短期的手取りが減る場面がある。
6) 今すぐできるチェックリスト(5分でできる)
- 夫婦それぞれの源泉徴収票(または給与明細)を用意する。
- 年間の給与収入を確認する(ボーナス込みの年収)。
- 「103万円」「130万円」などの目安を基に、配偶者控除や社会保険の影響があるかを確認する。
- 税額の簡易試算:控除後の課税所得に対して、所得税(累進)と住民税(約10%)を当てはめてみる。
- 迷ったら年末調整前に会社の総務または税理士/FPに相談する。
まとめ(次のステップ)
- 共働きでも税は個人ごとにかかりますが、配偶者控除などで世帯全体の税負担が変わる可能性があります。
- 税金だけで判断せず、社会保険・年金・働き方の長期メリットも含めて検討することが大切です。
- まずは源泉徴収票・給与明細を確認して簡易試算をしてみてください。必要なら具体的な数値でのシミュレーションをお手伝いします。
ご希望があれば「夫の年収・妻の年収」を教えてください。概算で税額と社会保険の影響をシミュレーションして、より具体的なアドバイスを差し上げます。

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