お金の優先順位はどう決める?『ライフマップ法』で考える
要点まとめ
- ライフマップ法は「人生のイベント(時期・金額)」を時系列に並べ、優先順位と資金計画を立てる方法。
- やることはシンプル:イベントを書き出す → 時期と金額を見積もる → 優先度を決める → 資金の置き場(貯金・保険・投資)を決める。
- 緊急予備(生活防衛資金)を確保したうえで、短期(〜3年)、中期(3〜10年)、長期(10年以上)に分けて資金配分するのが基本。
- 定期的(年1回)に見直し、人生の変化に合わせて調整する。
ライフマップ法とは?(初心者向けの説明)
ライフマップ法は、地図を作る感覚で自分の人生の“お金の行き先”を書き出していく方法です。例えば「結婚」「出産」「住宅購入」「子どもの教育」「老後」などのイベントを横軸に時間、縦軸に必要な金額を書き込みます。
イメージ:人生の横長の年表に、各イベントのバーや矢印を描き、必要額と準備方法を明記する——これがライフマップです。
ライフマップの作り方(5ステップ)
- まず書き出す(所要時間:15〜30分)
- 今後の主なイベントを年代ごとに並べる(例:結婚、マイホーム、出産、車買替、教育、退職など)。
- 時期と金額をざっくり見積もる(所要時間:30分)
- 金額は概算でOK。見積もり方法は下に例を示します。
- 優先順位をつける
- 緊急性(いつ必要か)と重要度(生活や将来への影響)で判断。緊急かつ重要なものは最優先。
- 資金の置き場を決める
- 緊急予備:普通預金や高利回りの預金(目安:生活費の3〜6ヶ月分)
- 近い目標(〜3年):定期預金や短期国債、投資信託でも元本変動の少ないもの
- 中長期(3年以上):投資(分散)でリターンを狙う
- 保険でカバーすべきリスク(病気・死亡)を判定
- 毎月の配分を決め、年1回見直す
- 自分の収入から「固定費」「優先貯蓄(ライフマップ)」「余裕資金(自由)」に分ける。
具体例(新卒・独身のケース)
- 年齢:25歳、手取り月収20万円
- イベント(概算):
- 緊急予備金:生活費6ヶ月分 → 120万円(生活費20万×6)
- 結婚資金:150万円(3年後)
- 住宅頭金:500万円(8年後)
- 退職資金:3000万円(35年後)
簡単な毎月の積立目安(税・利息考えず単純計算)
– 緊急予備:120万 ÷ 36ヶ月 ≒ 33,000円/月(3年で作る場合)
– 結婚資金:150万 ÷ 36ヶ月 ≒ 41,700円/月
– 住宅頭金:500万 ÷ 96ヶ月 ≒ 52,100円/月
– 合計積立:約127,000円/月 → 生活とのバランスで期間を延ばすか優先順位を調整
※実務ではインフレや利回りを入れて計算しますが、まずは「必要感」をつかむことが大切です。
他の手法との比較
| 方法 | 概要 | メリット | デメリット | 向いている人 |
|—|—:|—|—|—|
| ライフマップ法 | 人生イベントを時系列で資金計画 | 人生設計とリンクして優先度が明確になる | 見積もりが曖昧だと計画がずれる | 目標が複数ある人・家族持ちの人 |
| 50/30/20ルール | 手取りを必需費50%、自由30%、貯蓄20%に分ける | シンプルで始めやすい | 人生イベントに特化していない | 収支管理をまず整えたい人 |
| 目標ベース貯蓄 | 各目標ごとに積立額を決める | 直感的で行動しやすい | イベント間の優先度が不明瞭になる場合 | 明確な短期目標が多い人 |
注意点(FP視点のポイント)
- 見積もりは「余裕を持つ」:物価や生活変化で必要額は増えることが多い。
- 優先度は変わる:結婚・転職・病気などで計画変更は普通。柔軟に見直す習慣を。
- 保険の使いどき:大きなリスク(死亡・重病)には保険でカバー、予測できる費用は貯蓄で準備。
- 投資は時間軸に合わせる:短期資金を株式のような変動資産に置くのは避ける。
すぐ使えるチェックリスト(今日からできること)
- 紙またはスプレッドシートを用意し、今後10年の主なイベントを列挙する。
- 各イベントについて「いつ」「いくら必要か(概算)」「優先度(高/中/低)」を記入。
- 最低でも生活防衛資金(3ヶ月〜6ヶ月分)を確保するプランを立てる。
- 毎月の手取りから「積立額」を決め、給料日に自動振替を設定する。
- 年に1回は家族状況や収入変化に合わせてライフマップを更新する。
まとめ(次のステップ案)
ライフマップ法は「あなたの人生の優先順位」をお金の面で見える化する強力なツールです。まずは15〜60分で一度作ってみてください。完成度より「始めること」と「見直す習慣」が大事です。
次の行動案:
– 今週中に10年分のイベントを書き出す(まずは手書きでOK)。
– 来月の給料日から、まずは緊急予備金へ自動積立を始める(目安:月1〜3万円から)。
必要なら、あなたの年齢・家族構成・収入を教えてください。具体的なライフマップのテンプレート(例:Excel)を作って一緒に試算できます。

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