「3つの口座」家計管理術のはじめ方は?

「3つの口座」家計管理術のはじめ方は?

要点まとめ

  • 「3つの口座」とは、生活費・貯蓄(目標別)・ゆとり(交際・お小遣い)を分けるシンプルな家計管理法
  • 始め方は「手取りを把握 → 割合を決める → 口座を分ける → 自動振替設定 → 毎月チェック」
  • 目安:50/30/20の考え方(生活50%/ゆとり30%/貯蓄20%)を基準に、生活状況で調整
  • 緊急予備(生活費の3〜6か月)と目的別貯蓄(旅行、車、結婚など)を分けると管理しやすい

詳しい解説

「3つの口座」とは、収入を用途ごとに分けて貯める方法です。銀行口座を3つ用意し、毎月の給料から自動で振り分けるだけで、ムダ遣いを防ぎ、貯蓄を習慣化できます。

  • 生活費口座:家賃・光熱費・食費・通信費など、毎月確実に必要な出費
  • 貯蓄口座:目的別の貯金(旅行、車、教育、住宅頭金、緊急資金など)
  • ゆとり口座:交際費・娯楽・被服・趣味など自由に使えるお金

例(手取り25万円の場合)

  • 生活費(50%)=125,000円
  • 貯蓄(20%)=50,000円
  • ゆとり(30%)=75,000円

この割合は目安です。たとえば、貯金重視なら60/35/5、遊び重視なら50/20/30など調整できます。

図(イメージ)

[ 給料(口座A) ]
↓自動振替
生活費口座 | 貯蓄口座 | ゆとり口座
(家賃等) (目標別) (趣味/交際)

ステップで始める(初心者向け)

  1. 手取り収入を確認する(毎月の給与明細で手取りを把握)
  2. 固定費をリストアップする(家賃、保険、通信、定期購読など)
  3. 生活に必要な金額を算出する(固定費+食費など変動費の平均)
  4. 割合を決める(まずは50/30/20を試す)
  5. 口座を用意する(同じ銀行のサブ口座でも別銀行でもOK)
  6. 給料日または翌日に自動振替を設定する(手動だと忘れます)
  7. 毎月1回、実績を見直して微調整する

所要時間(初回設定):1〜2時間(口座開設が必要な場合は数日)

口座の作り方・使い分けのコツ

  • 自動振替を必ず使う:手間を減らし継続しやすくするため
  • 貯蓄口座は引き出しに一手間あるほうが貯まりやすい(別銀行や定期預金)
  • ゆとり口座は月ごとの使い切りルールにする(残れば次月へ繰越し)
  • 目的別の貯蓄は「旅行」「家電」「緊急」などラベルを付ける

比較:同じ銀行のサブ口座 vs 別銀行で口座を作る

| 選択肢 | メリット | デメリット | 向いている人 |
|—|—:|—|—|
| 同じ銀行のサブ口座 | 管理が楽・振替手数料が安いことが多い | 引き出しが簡単で使い過ぎる可能性 | 手間をかけたくない人、初心者 |
| 別銀行の口座 | 引き出しのハードルが上がり貯まりやすい | 管理が少し手間・振込手数料に注意 | 貯蓄が苦手な人、貯めたい金額が大きい人 |

さらに、貯蓄の一部をNISAやiDeCo(税制優遇のある制度)に回す選択もありますが、これらは引き出し制約があるため「生活防衛資金」とは別に考えるのが基本です。


向いている人・注意点

向いている人

  • 毎月の支出が安定している人
  • 貯金を習慣化したい人
  • お金の用途を明確にして気持ちよく使いたい人

注意点

  • 口座を増やしすぎると管理が面倒になる(3〜5口座程度にとどめる)
  • 手数料やATM利用制限をチェックする
  • 緊急時に引き出せるお金(生活費の3〜6か月分)は必ず確保する

目安:緊急予備=生活費の3か月〜6か月(単身なら3か月〜6か月、家族がいるなら6か月目安)


まとめ(次のステップ提案)

  1. 今月の手取りと固定費を紙かアプリに書き出す(30分)
  2. まずは50/30/20で1か月運用してみる
  3. 給料日に自動振替を設定して、次の給料日から実行
  4. 1か月後に実績を見直し、無理があれば割合を調整

困ったら:初回の口座設定や割合調整はFPに相談すると短時間で最適化できます(無料相談や銀行の相談窓口も利用可能)。

始めは小さく、続けることが一番の力になります。まずは1回、自動振替を設定してみましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました