「総支給」と「手取り」の違いとは?
要点まとめ
- 総支給(そうしきゅう)=会社があなたに支払う“合計の給与”(基本給+各種手当)。
- 手取り(差引支給額)=総支給から税金や社会保険料などを差し引いた“実際に受け取る金額”。
- 手取りは総支給の約75〜85%が目安だが、収入や家族構成、居住地で大きく変わる。
- 給与明細の「控除」欄を見れば、何がどれだけ引かれているかがわかる。まずは直近の給与明細を確認しましょう。
1) まずは用語の確認(簡単に)
- 総支給(総支給額): 基本給+残業代+通勤手当+家族手当など、会社があなたに支払う“合計”の額。
- 控除(差し引かれるもの): 健康保険、厚生年金、雇用保険、所得税、住民税、その他(社宅負担、労働組合費など)。
- 手取り(差引支給額): 総支給 − 控除 = 実際の受取額(銀行振込される金額)。
例え話:給与は“リンゴ袋”に例えると、総支給は袋の中のリンゴの総数、控除は袋から取り出されるリンゴ、手取りはあなたの手元に残るリンゴです。
2) 控除の具体例(何が引かれる?)
主な控除と特徴:
- 社会保険料(健康保険、厚生年金、雇用保険)
- 国や公的制度のための掛け金。給与に応じて掛け金が増える。
- 目安:合計でだいたい総支給の12〜17%程度(会社負担分は別)。
- 所得税(源泉所得税)
- 給与に応じて税率が段階的に上がる。年末調整で精算。
- 住民税
- 前年の所得に基づき課税され、通常は月々課税(毎月の給与から天引きされる)。
- その他
- 社員持株会、社宅負担、組合費、財形貯蓄の拠出など
※割合は年齢・給与・保険組合・居住地で変わります。あくまで目安です。
3) 数字で見るとわかりやすい(例:月給30万円のケース)
仮に「総支給 300,000円」の場合(あくまで一例・目安):
- 健康保険:15,000円(約5%)
- 厚生年金:27,450円(約9.15%)
- 雇用保険:900円(約0.3%)
- 所得税:10,000円(概算)
- 住民税:20,000円(前年所得による)
合計控除:73,350円
手取り(差引支給額)=300,000 − 73,350 = 226,650円
手取り比率 ≒ 75.6%(この例ではおよそ75%)
ポイント:住民税は前年所得に基づくため、新卒1年目は住民税がほとんど引かれない場合があります。そうなると手取り率は高く見えます。
4) 総支給と手取りの差が大きくなる主な理由
- 給与が高くなるほど税率が上がり、控除の割合が増える(所得税・社会保険の影響)。
- 住民税は前年の所得ベース。高収入の前年があると翌年の手取りが下がる。
- 社会保険料は年齢や加入する健保組合で変わる。
- 会社の福利厚生の自己負担(社宅費や持株会など)。
5) 給与明細の見方チェックリスト(まずここを確認)
- 総支給額:基本給+各種手当の合計か
- 控除の内訳:健康保険・厚生年金・雇用保険・所得税・住民税など
- 差引支給額:実際に振り込まれる金額
- 支払日、勤怠(出勤日数・残業時間)
これを毎月確認して、「あれ、いつもと違うな」と思ったら人事(給与担当)に問い合わせましょう。
6) よくある質問(Q&A)
Q. ボーナスはどうなるの?
A. ボーナスも総支給に含まれ、社会保険や税の扱いが月給と異なる場合があります(源泉徴収で別計算)。手取りは賞与の控除後の額になります。
Q. 手取りを増やすには?
A. 単純に給与を上げるのが一番ですが、控除の節税策(年末調整・ふるさと納税、iDeCoなどの年金積立は所得控除になる場合があります)を検討するのも一案です。まずは税務や社会保険の仕組みを理解することが大切です。
7) まとめ(次のステップ)
- まずは直近の給与明細を確認:総支給と控除の内訳を見てみましょう。
- 手取りの目安は総支給の約75〜85%ですが、あなたの状況で変わります。
- 疑問があれば会社の給与担当や税理士・ファイナンシャルプランナーに相談を。年末調整や節税方法の案内を受けると安心です。
ちょっとしたチェックで毎月の家計計画が立てやすくなります。まずは給与明細を1つ取り出して、今回の記事の例と照らし合わせてみましょう。

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