所得税・住民税の仕組みってどうなっているの?
要点まとめ
- 所得税は国に払う税金で、収入から「必要な控除」を差し引いた課税所得に対して段階的な税率がかかる(超過累進税率)。
- 住民税は都道府県・市区町村に払う税金で、”均等割”(定額)と”所得割”(概ね一律10%)から成る。課税ベースは前年の所得が基本。
- 給与所得者は給料から源泉徴収され、年末調整で精算。副業や医療費控除などがある人は確定申告が必要/有利になることがある。
- 節税は控除を正しく活用することが基本(基礎控除・社会保険料控除・生命保険料控除など)。
1) まず、全体の流れ(図解イメージ)
- 年間の収入(給与、事業収入など)
- 必要経費や各種控除を差し引く → 課税所得が決まる
- 所得税(国)と住民税(自治体)を計算
- 支払いは給与からの源泉徴収、年末調整、または確定申告で精算
(イメージ)
収入 → 控除 → 課税所得 → 税率をかける → 税額
2) 所得税のポイント(国税)
- 仕組み:課税所得に対して段階的に税率(5%〜45%)がかかる「累進課税」。所得が増えるほど税率が上がる。
- 主な控除:基礎控除(現在は480,000円が一般的)、給与所得控除(給与所得者のための一定額の控除)、社会保険料控除、配偶者控除、扶養控除、医療費控除など。
- 支払い方法:給与所得者は毎月の源泉徴収+年末調整で精算。自営業や副業がある人は確定申告で税額を計算して納税。
代表的な所得税の税率(簡略):
– ~1,950,000円:5%
– 1,950,001〜3,300,000円:10%
– 3,300,001〜6,950,000円:20%
– 6,950,001〜9,000,000円:23%
– 9,000,001〜18,000,000円:33%
– 18,000,001〜40,000,000円:40%
– 40,000,001円〜:45%
(注)実際の計算では各階層ごとの「調整控除(速算表の控除額)」が用いられます。ここでは税率イメージを示しています。
3) 住民税のポイント(地方税)
- 住民税は「均等割」と「所得割」から成る。所得割はおおむね課税所得の10%(都道府県民税+市町村民税で構成)です。均等割は人数に応じて定額(地域によるが概ね数千円程度)。
- 計算の基準は「前年の所得」。つまり今年の収入は来年の住民税に影響します。
- 支払い:給与天引き(特別徴収)が一般的。自営業などは普通徴収で年数回に分けて納付。
4) 具体的な計算の流れ(簡易版)
- 総収入(例:給与)
- 給与所得控除(給与のための特別な控除)を差し引く → 給与所得
- 社会保険料や基礎控除などの各種所得控除を差し引く → 課税所得
- 所得税:課税所得 × 税率(累進) → 所得税額(年)
- 住民税:前年の課税所得 × 約10% + 均等割(数千円)→ 住民税額(年)
5) 概算の例(わかりやすいモデル)
前提(概算・簡略化)
– 年間給与収入:5,000,000円
– 給与所得控除:1,540,000円(※給与水準に応じた概算)
– 社会保険料:約750,000円(概算15%)
– 基礎控除:480,000円
計算(概算)
– 課税所得 ≒ 5,000,000 − 1,540,000 − 750,000 − 480,000 = 1,230,000円
– 所得税(簡略、5%)≒ 1,230,000 × 5% = 61,500円(年)
– 住民税(概ね10%)≒ 1,230,000 × 10% = 123,000円 + 均等割 ≒ 5,000円 → 合計 約128,000円(年)
ポイント:この例では住民税の方が金額が大きくなっています。住民税は税率が一律に近く、前年の所得に基づくため支払額が安定しやすいです。
(注)上記は非常に簡略化した概算です。扶養、配偶者控除、生命保険料控除、住宅ローン控除などがあると結果は大きく変わります。
6) よくある疑問と注意点
- Q: 年末調整と確定申告、どちらが必要?
-
給与だけで副業がなく、控除も年末調整で済むものだけなら年末調整でOK。副業や医療費控除、寄付金控除(ふるさと納税で確定申告orワンストップ)などがあると確定申告が必要/有利です。
-
Q: 住民税が翌年に来るって本当?
-
はい。住民税は前年の所得を基に計算され、翌年に課税・通知されます。
-
Q: 節税は違法?
- 合法的に控除や制度を使うのは節税(合理的)。違法な脱税はダメです。控除の取りこぼしがないか確認しましょう。
7) 初心者向けチェックリスト(次のステップ)
- 年収と源泉徴収票を用意して、下の項目を確認する
- 年収(給与)
- 源泉徴収額(給与明細・源泉徴収票)
- 社会保険料の年間合計
- 扶養者や配偶者の有無
- 医療費や寄付、住宅ローンなど控除対象があるか
- 自営業・副業がある人:確定申告の準備を始める(帳簿、領収書の整理)
- 不明点は年末調整を担当する会社の担当者や税務署、税理士に相談を検討
まとめ
- 所得税は国に払う累進課税、住民税は地方に払う概ね一律の税(+均等割)。
- 控除を正しく使うことが負担を減らす基本。給与所得者は年末調整、自営業や副業がある人は確定申告がポイント。
- まずは自分の源泉徴収票や給与明細で「収入 → 控除 → 課税所得」を確認してみましょう。わからなければ具体的な数値を教えてください。概算で税額を一緒に計算します。
(この資料は一般的な説明です。詳細や個別具体的な税額計算は専門家に相談してください。)

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