共働き家計の支出構造を整理するには?

共働き家計の支出構造を整理するには?

要点まとめ

  • まず「収入」と「固定費・変動費・貯蓄」を分けて見える化する。
  • 支出は「生活費(生活必需)」「住居」「子育て・教育」「保険・医療」「娯楽・交際」「貯蓄・投資」に分ける。
  • 割り勘(比率按分)か共通口座運用か、目的に応じて取り決めをする。
  • 目安:貯蓄率15〜25%、住居費は手取りの20〜30%、緊急予備資金は3〜6か月分。
  • まずは3か月分の毎月の「家計フロー」を記録して、見直しポイントを作る。

詳しい解説(5分で読める、実践ステップ)

1) 最初にやること:収入と固定費の把握(所要時間:1時間)

  • 収入:夫・妻それぞれの手取り額(手取り=税・社会保険料控除後)を確認。
  • 固定費:家賃・住宅ローン、光熱費、通信費、保険料、学費(定期支出)。
  • 記録例(毎月):
  • 夫手取り 25万円、妻手取り 20万円 → 合計 45万円
  • 住宅ローン 8万円、保険料 2.5万円、通信 1.5万円、合計固定費 12万円

目的:何に必ずお金が出ていくかを最初に固定化します。

2) 支出をカテゴリー分けして見える化(所要時間:半日〜3日)

基本カテゴリー:
– 生活費(食費・日用品)
– 住居費(家賃・ローン)
– 光熱・通信
– 保険・医療
– 子育て・教育(習い事など)
– 交通・仕事費
– 娯楽・交際
– 貯蓄・投資

おすすめツール:家計簿アプリ(マネーフォワード、Zaim等)かExcel。レシートを週1回まとめて入力するだけで十分です。

3) 目安の数値(共働き家庭向け)

  • 貯蓄率:15〜25%を目標に。ボーナスがある場合は年間で調整。
  • 緊急予備資金:生活費(固定費+食費等)で3〜6か月分を普通預金で確保。
  • 住宅費:手取りの20〜30%が目安(地域差あり)。
  • 食費:手取りの8〜15%程度。

具体例(手取り合計45万円の場合・目安)
– 住居 9〜13.5万円
– 貯蓄 6.75〜11.25万円(15〜25%)
– 生活費・食費 4〜6.75万円
– 保険・教育・その他を残りで配分

※ 家族構成や地域・教育方針で大きく変わります。あくまで参考値です。

4) 取り分けとお金の流れルール(代表的な方法とメリット・デメリット)

方法A:合算して共通口座で運用(共同管理)
– メリット:家計がシンプル、支出の優先順位を揃えやすい。
– デメリット:管理責任者を決めないと不公平感が出ることがある。

方法B:収入按分(比率で負担)
– 例:夫の手取りが60%、妻が40%なら、共通支出を6:4で負担。
– メリット:収入差がある時に公平感が出やすい。
– デメリット:細かい合意が必要。

方法C:固定額負担+個人支出は別管理
– メリット:個人の自由を保てる。
– デメリット:共通支出増減時に都度見直しが必要。

どれを選ぶかは「価値観」と「管理のしやすさ」で判断。新婚や子育て開始時は共通口座に多めにしてルールを簡単にするのがおすすめです。

5) 見直しポイント(毎年・イベント時)

  • 昇給・転職・産休・育休・子どもの入園で見直し。
  • 住宅購入やローン変更時は固定費比率を再計算。
  • 保険は年に1回、重複や過不足がないかチェック。

よくある質問(短く)

  • Q:共働きで貯めやすいコツは?
  • A:給料が入ったら先取りで貯蓄(給与天引きか自動振替)を行うこと。自動化が続けやすいです。
  • Q:生活費の差があって揉める時は?
  • A:まずは3ヶ月の実際データを出して事実で話す。感情で決めず割合や固定額でルール化しましょう。

まとめ(次のステップ)

  1. まずは今月から「収入・固定費・変動費」を記録する(アプリや簡単なExcelでOK)。
  2. 3か月後に支出割合(カテゴリ別)を確認し、貯蓄率を設定(目標15〜25%)。
  3. 生活の優先順位を夫婦で話して、口座ルール(合算/按分/固定額)を決める。

必要なら、家計の「初期診断シート」(収入・固定費・目標)を一緒に作ることもできます。まずは記録から始めましょう。

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