ボーナスはどう使うべきか?5分で分かる使い方ガイド
要点まとめ
- まずは「目的」を決める(生活防衛資金、借金返済、投資、消費の優先順位)。
- 目安配分例:生活防衛(30%)、借金返済(20%)、将来のための投資(30%)、楽しみ(20%)※目安。状況で変える。
- 優先順位は「生活防衛資金>高金利の借金返済>短期的な必要性>投資と消費」。
- 使う前に“3つのステップ”で判断:確認→配分→行動。短期で使い切るか長期で活かすかを決める。
はじめに
ボーナスはまとまった「臨時収入」。嬉しい反面、どう使えば後悔しないか悩みますね。ここでは、FPの視点から初心者にも分かりやすく、5分で読める使い方をお伝えします。
なぜ「目的」を先に決めるのか?
例えると、ボーナスは“大きめの財布”。財布の中身を何に使うか決めずに使うと、衝動買いや無駄遣いが増えます。先に目的を決めると、優先順位に沿って合理的に配分できます。
優先順位(基本ルール)
- 生活防衛資金(=当面の生活費を確保)
- 目安:生活費の3〜6ヶ月分(状況により1ヶ月〜12ヶ月も可)。
- 高金利の借金返済
- クレジットカードのリボ払い、消費者金融などは優先して返す。
- 壊れたものや急な出費に備えた貯金(短期目標)
- 将来のための積立・投資(長期目標)
- 自分へのご褒美・消費(楽しみ)
目安の配分例(ボーナスが手取りで100万円の例)
| 状況 | 例(%) | 金額(万円) | 備考 |
|—|—:|—:|—|
| 標準的な配分 | 30% | 30 | 生活防衛資金(不足なら増やす) |
| 借金返済 | 20% | 20 | 高金利負債を優先 |
| 投資・将来 | 30% | 30 | iDeCo・つみたて等(具体商品は中立的に検討) |
| 楽しみ | 20% | 20 | 旅行や買い物、自己投資 |
※独身・貯蓄がある人は投資比率を上げる。既に十分な生活防衛資金があるなら、その分を投資や楽しみに回してOK。
ケース別の具体例
- 新卒社会人(貯金が少ない)
- 生活防衛:40%、借金:0%、投資:20%、楽しみ:40%
-
理由:まずは最低限の貯金を確保しつつ、自己投資やモチベーション維持のための楽しみも重要。
-
新婚家庭(住宅ローンあり)
- 生活防衛:30%、借金返済(繰上げ):30%、投資:20%、生活改善:20%
-
理由:住宅ローンの金利やライフイベントを考慮して繰上げ返済や将来費用の積立を優先。
-
独立したての個人事業主
- 生活防衛:50%、事業投資:20%、税金準備:20%、楽しみ:10%
- 理由:収入の波に備えて生活防衛を厚く。税金や事業拡大資金は別枠で管理。
比較:貯金 vs 借金返済 vs 投資 vs 消費
- 貯金(安全性高い)
- メリット:流動性が高く安心。緊急時に使える。
- デメリット:金利が低く増えにくい。
- 借金返済(特に高金利)
- メリット:利息負担の軽減で実質的な節約効果が大きい。
- デメリット:一度返すと戻らない(流動性低下)。
- 投資(長期)
- メリット:長期では資産を増やす可能性あり。
- デメリット:短期の価格変動リスクがある。
- 消費(楽しみ)
- メリット:生活満足度向上、モチベーション維持。
- デメリット:使い切ると資産増加に貢献しない。
実践の3ステップ(使う前に必ずやること)
- 現状確認
- 貯金残高、毎月の生活費、借金の金利、短期的な支出予定を書き出す。
- 優先順位を決める(上の基本ルール参照)
- 例:生活防衛が不足→まず補充。高金利借金がある→返済優先。
- 配分して実行
- 小分けにして口座を分ける(生活防衛口座、借金返済、投資、自由使途)と管理しやすい。
注意点
- 「全額使い切る」か「分散する」かはライフステージで判断。
- 投資をするなら、まず生活防衛資金と高金利借金の処理が終わっていること。
- ボーナスは翌年の税制や社会保険に影響する場合があるため、大きな動きをする前に概算で確認を。
まとめ(次のステップ)
- 今の貯金と借金、3ヶ月分の生活費をまず確認しましょう。
- 優先順位に沿って配分案を作り、口座を分けて管理するだけで効果は大きいです。
- 必要なら家計簿やFPに相談して、あなたに合った具体的割合を決めましょう。
もしよければ、ボーナスの金額と現在の貯金・借金状況を教えてください。状況に合わせた配分案を一緒に作成します。

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